半分は修行! 修行馬鹿の恋!「 忍び、恋うつつ~雪月花恋絵巻~ 」
寒さを増してきた秋の季節。読書の秋、食欲の秋、そしてゲームの秋! ゲーム三昧の秋、万歳! ガーナです。
さて、今回のこの「忍び、恋うつつ」略して忍恋。乙女ゲーでもして暖まろうかな、という安易な思いつきでDLしました。忍恋はもともとPSPで発売されたゲームで、私も壊れかけのPSPー2000でプレイしました。頑張れ私のラベンダー・パープル! とか言いながら……。
あれから約1年、新キャラと新エンディングを追加してPSVitaで登場です。
PSP版で収録されていた6人のルートを花吹雪恋絵巻編として、新規のキャラクターを雪月花恋絵巻編として個別に収録されています。また、花吹雪編では大ハーレムENDなるものが追加されたらしく、大変なボリュームとなっています。驚くほど美しくなったグラフィックに、PSPとの別れが近い事を悟るのでした。安らかに眠れ、私のラベンダー・パープル。(もう十字キーが仕事しないよぅ)
今作の設定を説明しますと……主人公がメロメロの術という、ドキドキすると男の子をメロメロにしちゃう霧を発生させちゃって、一時的ながらもハーレムになっちゃう! でも忍者として頑張るよ! と、かいつまんで言うとそういう感じです。
乙女ゲーとしてのクオリティが高くなってきた近年では稀に見る「プレイヤーに嫌われるヒロイン」を匂わせるこの作品。いやぁ、このデフォルト名の片桐かえでちゃんですが、それはまた鈍感で謙虚でいじめに負けないぞ! 的な、ね? ほら、みんな。わかります? 所謂そういうアレです。イケメンにちやほやされ(メロメロの術が発動し)ちゃって同じクラスの子にイジメられるけど「私が未熟なのがいけないの!」とか男の子が気があるんだけどなぁみたいな態度でも「ううん、そんな思い込んじゃだめだ! ○○くんは誰にでも優しい!」みたいなアレです。とてもじゃないけど、私の口からは言えないです。
その一点だけ! ただそのヒロインに目潰しをくらわせれば、何のことはない。たいへん面白い作品です! PSVita版で新規収録された分については、ヒロインの自虐ともとれる言動はちょーっと、ほんのちょっとだけ控えめになっていますが、PSP版は修正もなくそのままズドンなので苦手な人は注意です。
私はイライラすることもなく、こういう子も可愛いっちゃ可愛いから別にいいかなぁ、と割り切れるくらいでした。
さてさて、乙女ゲーの感想と言えばやっぱり、推しキャラに偏るものですよね。私の傾向としては、
* 豊臣 > 由利 > 服部 > 伊達……etc
壁は大きい方が、乗り越えるときに燃えるし、萌えるものです。豊臣や伊達、服部はそれなりの地位を持った一族で、自分の出生や宿命、それを取り巻く人に振り回されるちょっと悲しい事情がありました。乙女ゲーあるあるですね。
そんなメンツに由利が食い込んできているのは、私がむっつり真面目が好きというだけの話で……あ、むっつりスケベじゃないですよ、むっつり真面目です。真面目にむっつりなのではなくて、表面上は真面目なのに実はむっつr(自主規制
赤面して下心を隠そうと弁明するも、逆に本音がポロポロ出て来ちゃって「ばっか、それ好きだって言ってるもんじゃねーの!」と自然と私にツッコミをさせたのは彼と真田先生くらいでした。でもヒロインは気づかない。だからぁ、そこはちょっと期待しちゃうとこだろ! もう!
と、こんな感じで、ツッコミどころ満載のゲームでした。
以下、ネタバレあり↓
・攻略キャラの第一印象とプレイを終えての大まかな感想
第一印象といってもPSP版で一通りのキャラを攻略してしまったので、はっきりコレ! と断言できないのですが覚えている範囲で。
雪月花編のキャラもすべて含めての第一印象は、
*服部>霧隠兄>真田>豊臣>猿飛>霧隠弟>穴山>由利>伊達>宇喜多
プレイしてみてもほぼキャラクターの印象は変わらなかったのですが、厳密に並べるのならば
*豊臣>由利>服部>伊達>真田>霧隠兄>猿飛=穴山>霧隠弟>宇喜多
でした。
服部は年相応の顔もあって可愛かったけど、ちょっとだけ病んでるなぁと思う所もあり2ランクダウン。服部家という立場上、幻術使いの血を引くヒロインの命を狙う立場ではありますが、徐々にほだされていく様子は微笑ましいものがありました。海を知らないヒロインを強引に海へ連れて行ったシーンは「ええやん。お姉さん、そういうの好きやで」と関西人でもないのに関西弁でニヤニヤしちゃいましたし。
真田は教師という立場であるにもかかわらず、生徒への牽制や職権乱用、大人の余裕はどこへ!? と、ちょっと迷走暴走が目についてしまったので、がっかりでした。大人っぽい雰囲気を期待していたのに、大人げない大人げない! と初めから終わりまで叫びました。うら若いヒロインをもてあそぶ悪い狼でした……。全国の純真無垢な少女たちはこんな大人に騙されない様にしようね!
豊臣。そう、今作で私の萌えツボを一番押さえていたのは彼でした。将軍家に生まれ、将軍になる未来を約束された少年は孤独を抱えていました。ちょっと悪ぶってみたり、破天荒を演じてみてもにじみ出る優しさと将軍としての魅力。その責任感。立派な忍者として修業に励みたい修行馬鹿のヒロインと一番馬が合っていたように感じました。切磋琢磨し、忍術を磨き、幻術の制御にも余念がなく。青春、青春だコレ!
・ヒロインは修業馬鹿
「ヒロインは修業馬鹿」という設定が良くも悪くもこの作品の魅力だと思うのです。
忍術や時代設定など作り込まれていて、忍術を使うシーンや戦闘を思わせる場面が多数ありました。ただアドベンチャーゲームなので、ガキン! とかキィン! とか効果音が入って斬撃のエフェクトが入るだけです。BGMも相まって、臨場感が出ていて面白かったです。こういうバトル好きです。
そういう点で見ても豊臣のルートは一番まとまっていて、スッキリしたエンディングでした。服部とか徳川残党の問題はありますが、まぁ、そこは将軍の権力で黙らせたってことで……。
豊臣とは逆に、宇喜多のルートでは前半、ヒロインが修行できずにやきもきするシーンがありますし、成長できてるなぁとは思えませんでした。後半で取り返せたともあまり思えなかったです。霧隠弟も、ヒロインの修行というより弟くんの修行に付き合っている感が否めませんでした。
でも二人で困難に立ち向かっていく様は見ていて心地よかったですし、面白かったです。
さて、長くなってしまいました。忍びの恋、忍ぶ恋、忍び恋、忍恋。だんだん同じ文字に見えてくる呪いをかけてやろうかぁあああ!
気になる方は是非、公式サイトでもいいので覗いてみてはいかがですか!
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それでは! ドロン!